多彩な活躍
クリスチャン・ラクロワは、ファッションやコスチュームなどの服飾デザインやアクセサリーのデザインから、更に活動の幅を広げていきます。
ラクロワのキャリアのユニークなところは、「ファッション」という視点より「アーティスト」という視点で次々に新しいものを生み出すところです。
殆どのデザイナーは学生時代にファッションについて勉強し、その後ファッション関連の企業に勤めるようになります。
しかし、ラクロワは学芸員になるために、総合的に芸術を勉強してきたので、「ファッション」という枠にとらわれずに活動するベースがもとからできたのです。
2000年までにラクロワは、アクセサリー、サングラス、スカーフなど、ファッション小物のラインを立ち上げ、2001年には子供服のラインもスタートさせました。
そこから更に活動の幅を広げ、オートクチュールやコスチュームのデザインをする傍らで、インテリアのプロデュースなども手掛けていくようになります。
2000年代初めに最も注目された彼の仕事は、フランスの特急列車「TGV」のインテリアデコレートです。
更に、フランスの航空会社「エール・フランス」のユニフォームのデザインも手掛けました。
2005年までのラクロワの勢いは止まることなく、2002年にはベルナール・アルノーより「Chevalier de la Legion d'Honneur」(“ナイト”の称号)を授与されました。