「オリエントの女性たち」の監修

2011年2月8日~5月15日まで、パリの「ケ・ブランリー美術館」で「Orient des Femmes(オリエントの女性たち)」という展示会が行われました。

この展示会を監修したのが、クリスチャン・ラクロワです。

ラクロワの学生時代の夢は美術館の学芸員でしたが、この展示会で、彼は学生時代の夢を見事に叶えたのです。

中東女性の伝統衣装・装飾品にスポットを当てたこの展示会では、シリアやパレスチナの女性たちが結婚式や伝統行事などで着こなす衣装が150種類展示され、それらは全てラクロワがセレクトしました。

また衣装の一部は、ラクロワによるデザインです。

クチュリエとして活躍した当時も、ラクロワは様々な要素をクチュールドレスにミックスさせ、独自の世界観を演出していましたが、そんな彼にとって、中東女性の衣装もまたインスピレーションの源になってきました。

彼は、この展示会の総合プロデュースを担当することを心から誇りに思ったようです。

彼はまた、「Orient de Femmes」のポスターデザインも手がけました。

この展示会を開催するにあたり最大のパトロンになったのは、元スーパーモデルでサルコジ元仏大統領の妻であるカーラ・ブルーニ・サルコジです。

彼女はモデル時代からラクロワの作品の良き理解者であり、ファッション界での彼との交流が、数年後、このような形で実を結んだのだと思います。

このページの先頭へ