学生時代 モンペリエ~パリ

幼少期から高校卒業までアルルで過ごしたクリスチャン・ラクロワは、1969年に南仏にあるモンペリエ大学に進学し、美術史を専攻しました。

そして1971年にはパリに移住し、名門ソルボンヌ大学とエコール・デュ・ルーヴルで学びました。

ソルボンヌ大学では、「フランス17世紀の絵画に見る衣装」というテーマで論文を書き、エコール・デュ・ルーヴルでは美術館の学芸員になるための勉強をしていました。

このように、ラクロワが長年勉強していたことは、ファッションというよりも服飾史や美術史関連のことで、実はこの頃まで、ファッションデザイナーになることは全く考えていませんでした。

ラクロワの将来の夢は、幼い頃はコスチュームデザイナーになること、そして大学進学時には美術館の学芸員になることだったのです。

幼少期からのスケッチも、ファッションデザイナーになることを夢見て描いていたわけではありません。

しかし、パリでの学生時代に、未来の妻・フランソワーズと知り合い、彼女の勧めで、ファッションデザインの道を歩き始めたのです。

彼が後に立ちあげるオートクチュールブランド「クリスチャン・ラクロワ」では、これらの学生生活で培った教養や感性が原点になっているところが大きいと思います。

フランソワとは、1974年に結婚しました。

そしてそれ以降彼は、フランソワと二人三脚でファッションへの情熱を追い求めていきます。

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